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頭痛について

 頭痛は古今東西,誰でも経験します.古くはバビロニアの時代(紀元前3000~4000年)の文献に頭痛の記載があり,源氏物語に登場する夕顔は頭痛を訴え,後白河法皇も頭痛持ちでした.

 では,なぜ頭痛は起こるのでしょう.頭頸(けい)部の皮膚,筋肉,血管,頭の中では骨膜,脳をつつむ髄膜,脳の太い静脈と動脈などが刺激を受けると,神経が頭痛として脳に伝えます.つまり,頭痛の原因は脳疾患のみならず,首や頭部の筋肉,皮膚の炎症,感染症など多岐にわたります.これらを踏まえて,機能性頭痛,症候性頭痛,その他の頭痛の3つに分類します.

機能性頭痛は片頭痛,緊張型頭痛,群発頭痛などの慢性頭痛で,MRI検査や神経の診察では異常がありません.頭もしくは首の血管および筋肉が痛みのサインを出し,頭痛と感じます.多くはストレスが誘引で,全国調査(2002年)では日本人の約40%が経験しています.

 これに対して症候性頭痛は,脳腫瘍やクモ膜下出血などの重い疾患が原因であり,危険な頭痛です.特徴は,「いきなり起こった」,「毎日痛い」,「薬が効かない」,「強い痛み」などで,脳の太い血管や髄膜の刺激で起こります.MRI検査と神経の診察で診断され,決して見逃してはなりませんが,時には機能性頭痛との鑑別が難しく,経験のある専門医の診察が必要です.治療が遅れると障害を残すことも,死亡することもあります.

 その他の頭痛には,三叉(さんさ)神経痛,帯状疱疹(ほうしん)の神経痛などがあります.生命に関わることはほとんどないのですが,激しく刺すような,焼けるような痛みが起こり,日常生活に支障をきたすこともあります.

MRI検査などで症候性頭痛を除外し,痛みの性質と広がりから診断します.

 最近,鎮痛剤の飲みすぎで起こる薬物誘発性頭痛が増えています.鎮痛剤の内服を長期間続けると,体が痛みに敏感になり,弱い痛み刺激でも強い痛みとして脳が感じるようになると言われています.鎮痛剤の量が増えているのに頭痛が悪化するのが特徴で,頭痛が毎日起こることさえもあります.

 頭痛は医師にとっても時に「頭の痛い」症状です.しかし.適切な治療で多くの頭痛は楽になります.我慢しないで専門医に相談することが大事です.

なお,この要旨はデイリー東北新聞(平成25年12月2日)に掲載されました.

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