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めまいと脳の病気

 めまいは頭痛と並んで頻度の多い症状です.めまいとは自分または周囲が運動していないのに運動しているように感じる異常感覚で,平衡感覚が乱れた状態のことです.

「ぐるぐる回る」回転性めまい,「ふらふらする」浮動性めまい,「目の前が暗くなり血の気が引く感じ」の失神性めまい,の3つに分けられます.

 平衡感覚は脳幹部にある前庭神経という神経とその周囲が主役ですが,この神経系は大脳,小脳,耳の奥の内耳,脊髄の4つと連絡を取りながら,体の平衡感覚を保っています.つまり,これらの連絡ルートのどこかがおかしくなるとめまいを感じます.脳幹部とは,延髄と橋脳という脳の奥にある,生命維持に大事なところです.

 めまいの診断名として有名なものには良性発作性頭位変換性めまい症,メニエール病があります.これらは回転性めまいの代表格で,内耳の異常です.統計では約45-70%は内耳異常によるめまいで,脳は正常です.ではそれ以外のめまいは何でしょうか?

 めまいの診断名として有名なものには良性発作性頭位変換性めまい症,メニエール病があります.これらは回転性めまいの代表格で,内耳の異常です.統計では約45-70%は内耳異常によるめまいで,脳は正常です.ではそれ以外のめまいは何でしょうか? 

回転性めまいは内耳または小脳との連絡ルートの,浮動性めまいは脊髄または脳との連絡ルートのそれぞれのトラブルだと一般に考えられています.失神性めまいは血圧が下がる事で脳幹部の血流が一時的に悪くなることで起こります.つまり、どのめまいも脳にトラブルが起こっている可能性があります.

 回転性めまいは内耳の障害だけではなく,脳幹部や小脳の血管障害,腫瘍,前庭神経炎,片頭痛,脳幹部で動脈が前庭神経を圧迫する神経圧迫症候群などが原因であることもあります.浮動性めまいは,アルツハイマー型認知症にともなうものや,神経変性疾患,変形性頸椎症,てんかん,緊張型頭痛,貧血に伴うものなどもあります.失神性めまいは一過性の低血圧が直接の原因ですが,若年者では自律神経失調,高齢者の場合はパーキンソン病や脳幹部の血流不全による血圧調節障害,糖尿病によるものや薬の副作用,さらに,心臓の異常などによって起こります.

 このようにめまいの原因は多岐にわたりますが,大事な事は,重大な障害を起こす危険なめまいを見逃さないことです.約半数は外来での問診と神経所見でおおよその診断がつきます.経験のある専門の医師に相談しましょう.

なお,この要旨はデイリー東北新聞(平成251216日)に掲載されました.

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